クイーンズランド州北部の経済は、さまざまな季節的変化に影響されています。 たとえば、強力なサイクロンが農作物の収穫に影響を与えたり、ヨーロッパでの政治不安がケアンズの観光客の数に影響を与えたりします。 しかし、こうした不安定な経済情勢にも関わらず、クイーンズランド州北部の産業は成長し続けており、いくつかの分野においては非常に好調です。
A代表的な各産業分野が占める割合と、それぞれの年次総収益はおおよそ下記の通りです。
観光業 |
12 億 豪ドル |
40% |
農業 |
5億9400万 豪ドル |
20%
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鉱業 |
4億2800万 豪ドル |
14% |
製造業 |
3億3000万 豪ドル |
11% |
漁業 |
2億3000万 豪ドル |
8% |
その他 |
2億 豪ドル |
6% |
サトウキビは、クイーンズランド州北部における圧倒的に最有力の商品作物です。もっとも、サトウキビだけが有力な商品作物というわけではありません。 バナナ、マンゴー、タバコも商業的に大量に生産されています。また、ケアンズの西側に位置するアサートン高原は、酪農製品の一大産地です。
ケアンズではNQEA社を筆頭に、造船業も行われています。 ケアンズの造船会社は業界トップクラスのひとつという評価を得ています。
小売業も盛んです。ケアンズ市議会の管轄内には1000軒以上の小売り店舗があります。 過去5年間の間、小売業は過剰供給や需要不足によって厳しい時期を経験してきました。 現在、ようやく回復の兆しを見せています。
ケアンズは大きな漁船団の母港でもあります。おもにカーペンタリア湾やトレス海峡でのエビ漁船がケアンズを利用しています。また、港には、世界中からたくさんの業者が訪れ、砂糖や鉱物資源などの輸出品を船に積み込んでいます。
ケアンズでは定期的に建設ブームが起こり、経済を活性化させる大きな建設事業が行われます。 新しいビルや、ホテル、リゾートの建設、国際空港の滑走路延長事業などが行われています。
観光業は依然として大きく成長を続けており、今後10年間もさらなる伸びが期待されています。特に、シドニーオリンピックによって広く世界中に認知されたことがよい影響をもたらしています。
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